第24回日本腹膜透析医学会学術集会・総会

ご挨拶

光り輝く腹膜透析

 第24回日本腹膜透析医学会学術集会・総会を平成30年10月6日~10月7日にかけてJRホテルクレメント徳島で開催致します。
 生体適合性に優れたPDデバイス・液・関連機器の開発などにより患者数は増加し、2009年には9,856人となりましたが、その後患者数は減少していますが、HD患者数は年々増加しています。透析患者の高齢化問題はありますが、アシストPDで対応できているにもかかわらず、PD患者数はなぜ減少しているのでしょうか?
 PDは、HDより拘束される時間と通院回数は少ない長所があります。腎代替療法の選択は、患者さんの自己決定が基本ですが、諸外国と比較しても低いPD選択率は、すべての施設で医療チームが自由度の高いPDの情報を正しく提供していないと思われます。
 長期延命が可能となった透析療法の目標は、患者さんのQOLの維持・向上にあります。PDは残存腎機能の長期間維持が可能であり、残存腎機能が維持されている間はHDより生命予後が良好であり、PD処方の多様性などについての情報提供も必要と思います。近年増加している併用療法は、それぞれの長所を合わせた治療であり、PD液のブドウ糖濃度を長期間低く設定でき、PD休息日もあり、腹膜機能を長期間温存できるため、導入時より併用療法を行うことについての情報提供も必要と思います。
 本学術集会・総会のテーマを「光り輝く腹膜透析」とし、残存腎機能の維持だけではなく、いろいろな面から活発にPDの光り輝く部分を議論して、医師と看護師・メディカルソーシャルワーカー・介護士・ケアマネジャーなどのコメディカルスタッフがPDの治療とケアについて振り返り、患者さんへのPDの情報提供のあり方をもう一度考えたいと思います。薄暗闇に包まれているPDが、ダイヤモンドのように光を放ち、今後、患者数が10,000人を超えるきっかけになる学術集会・総会にしたいと思います。

第24回日本腹膜透析医学会学術集会・総会
大会長 岡田 一義
(社会医療法人川島会 川島病院 副院長)

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