会長挨拶
第66回日本感染症学会東日本地方会学術集会 会長挨拶
第66回日本感染症学会東日本地方会学術集会
会長 神谷 茂
杏林大学医学部感染症学
この度、第66回日本感染症学会東日本地方会学術集会会長を仰せつかり、大変光栄に存じますとともに大きな責任を感じております。同時開催の第64回日本化学療法学会東日本支部総会の会長は杏林大学医学部総合医療学の河合 伸先生に決まり、杏林大学ペアにて合同学会をお世話することとなりました。杏林では河合先生は臨床の現場にて、小生は基礎の立場にて感染症に関わってまいりましたので、基礎と臨床の連携が出来る学会としたいと思っております。河合先生と協議した結果、合同学会の統一テーマを「感染症病態の探究と創意ある治療をめざして~基礎と臨床の連携~」とさせていただきました。杏林大学の建学の精神は「眞・善・美の探究」です。本合同学会では感染症病態の“眞”に迫る多くの研究成果が発表されることを望んでおります。また治療指針・ガイドライン等を基盤とした上での独自な創意ある治療についても様々な分野からご提起いただきますことを期待しております。
本合同学会では特別講演、招請講演、教育講演、シンポジウム、ワークショップ、一般口演などが企画されております。加えて、河合先生および小生がご指導を受けた故小林宏行先生(杏林大学名誉教授)を記念した「小林宏行先生記念シンポジウム」を開催いたします。感染症学会・化学療法学会の発展に大きな貢献をされました小林先生が目指された研究ならびに医療について再考できるシンポジウムにしたいと希望しております。
感染症・化学療法に関わる喫緊の課題として薬剤耐性(antimicrobial resistance:AMR)についてのアクションプランの実践であると考えます。政府の「国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議」や「薬剤耐性に関する検討調整会議」での提言を受けて、具体的にどのような対応策が実践できるのかを本学会でご議論いただくことを期待しております。
多数の会員の先生方に本合同学会にご参加いただきますことをお願いする次第です。加えて、若手の先生方の積極的な研究発表ならびに熱のこもったディスカッションを大いに期待しております。
第64回日本化学療法学会東日本支部総会 会長挨拶
第64回日本化学療法学会東日本支部総会
会長 河合 伸
杏林大学医学部総合医療学教室感染症科
このたび、第64回日本化学療法学会東日本支部総会の会長を拝命し、大変光栄に存じますとともにその責任の重さを痛感しております。杏林大学医学部感染症学教室の神谷 茂先生が主催される第66回日本感染症学会東日本地方会学術集会と合同で、平成29年10月31日から11月2日に東京の京王プラザホテル(新宿)で開催いたします。奇しくも同じ大学の基礎医学と臨床医学で本学会の運営をお世話させていただくこととなりました。神谷先生とは、恩師(故)小林宏行先生のご指導のもと多くの研究や新薬の開発に関与させていただき、また院内感染防止委員会の中心メンバーとして協力関係を築いてまいりました。合同学会を共催させていただけることは、私にとって大きな喜びでもあり、関係の皆様にこの場を借りて感謝いたします。
学会のテーマは「感染症病態の探究と創意ある治療を目指してー基礎と臨床の融合―」としました。新規抗菌薬の開発の停滞、抗菌薬耐性菌の増加による感染症の難治化、さらに新興・再興感染症・人畜共通感染症などのようにOne healthとして人を取り巻く様々な要因への対応など、感染症における問題は山積しております。感染症を専門とする医師、薬剤師、臨床検査技師、看護師などによるチームは、今こそ持てる英知を結集し創意工夫をもってこの現状に臨む必要に迫られていると思います。本学会において、多職種のメンバーがそれぞれの特性を生かし、共同で感染症診療を推進していくための基礎と実践を皆さんとともに学ぶことができる学会にしたいと考えております。
感染症学の基礎と臨床を融合させ、感染症および抗菌化学療法の専門性をさらに発展させるべくシンポジウム、ワークショップ、教育講演などを企画しておりますが、一方で一般演題は新しい医学的発見や診療上の問題解決のヒントを生み出す宝の山でもございます。数多くの先生方にご発表願い、有意義な議論ができれば幸甚でございます。一人でも多くの方の参加および演題発表をお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。